原野の中の秘境駅　初田牛駅

◆原野の中の秘境駅　初田牛駅

根室本線の終着、根室駅まであとわずかとなってきた。次に目指す駅は、初田牛駅。その前に腹が減ってきたし、国道からもここから先は、離れてしまうので、コンビニで弁当を仕入れてから初田牛駅を目指すことにした。厚床から国道を東進すると、すぐに「初田牛⇒」の看板があった。看板通りに右折し、初田牛駅を目指すが、荒涼とした北の大地は、どこまでも続くようだ。やがて突き当たりに出て右折し、踏切を渡る。また突き当たりだ。地図を見ると、この道を右折すると、すぐそこに初田牛駅があるようだった。駅は見つかったが、どうやら駅裏に来たようだ。初田牛とは、アイヌ語で「深い川口の淵」という意味がある。これは駅から近い風連湖にある川口の事を指すと思われる。昨年もここに来たんだが、全然変わっていない。なぜか懐かしいささえするような気がする。駅舎は先ほど訪問した姉別駅や新吉野駅と同じタイプのものを使っていて個性は無いのが残念だ。しかし、この駅の見所は、なんと言ってもその秘境度だろう。駅前からは、民家は一切見えていない。ホームの向こう側に、道道が通り、時折車が通るだけで、人の気配がしない駅である。辺りは、北海道の原野の真っ只中という表現がよく似合う初田牛駅である。