かわいいログハウスの直別駅

◆かわいいログハウスの直別駅

厚内駅を出るとすぐに海岸線に出た。線路も海岸線と並行して走り、景色の良さそうなところだが、もう外はほとんど闇の中だ。窓を開けると潮の香りがしたので車を止めて外に出てみることにした。この辺りは、根室本線の始発の滝川駅から釧路方面に来て、初めて見ることのできる海の景色だ。闇の中に波の打ち寄せる音だけが、空しく聞こえてきて哀愁を誘う風情のようだ。その時ちょうど、スーパーおおぞらが釧路方面に轟音を残し走り去った。車窓からみる海の景色はどんなんだろうと思いながら、過ぎ行く列車を見送るのであった。やがて道道は、国道３８号線と合流し、その先に、直別駅があった。もう辺りは真っ暗で、駅舎もまともに見えない。少しの灯りを頼りに、少し撮影してみたが、周りの景色は暗くて映らない。かろうじて「直別駅」の文字が映せたのが幸いだった。駅舎はモダンなログハウスで出来ており、かなり新しそうだ。２００３年の十勝沖地震で倒壊した旧駅舎が建て替えられて、新しくログハウス駅が出来たらしい。その地震の際、特急まりももこの駅を通過中に脱線したそうだ。利用者の少ない秘境駅なら、貨車駅になっていたかもしれないが、小さいとはいえ、新築される駅だから利用者のそこそこあるのだろう。